この夏最後のアルプスは2年ぶりの剱岳 Vol.2

2:30起床。

ちゃちゃっと準備をすませて早いこと出発しようとしますが寒くて行動が鈍くなり結局3:40にテント場を出発。

まだまだ暗く、ヘッデンの明かりを頼りにまずは剣山荘を目指します。
4時頃に東の空がうっすら明るくなってきましたが、陽が入ってくるのはまだ時間がかかるようです。

キャンプ場から剣山荘まではガレ場が多く足元注意です。
ヘッデンでの行動なのでルートも見失わないように。
ウォームアップにちょうど良い距離にある剣山荘に到着。
ここで小休止。そしてしっかりと水分補給や装備の確認。
さてと、登りますか。
一服劔までは最初はザレ場で何気にしんどい。
ここはゆっくりと登って体を順応させます。
暗闇に突然岩場や鎖場も出てきました。

これからはずっとこんな感じなので練習にちょうど良いです。
一服劔まで登ると目の前に前劔がどーんと見えます。ここからは剱岳本峰は見えません。文字通り少し一服します。
振り返るとテント場からはぞくぞくとヘッデンの灯りの列が見えます。
そろそろ陽が上ってくる頃で山が赤く色づいています。

本当に美しくてしばらく見入ってしまいました。
さて出発。
一旦鞍部まで下って壁のように見える斜面を登り返します。

けっこうザレてたり浮石もあるのでルート取りは的確な判断がいります。
登るにつれて傾斜も増し、落とす落とされる落石にも細心の注意を払います。

最後は手足を使った岩登りになります。

振り返るとすっかり陽が上がってきましたね。あー、暖かい。
登りきってからしばらくすると、門というトラバースです。

多少なりとも高度感はありますが足場はあるし鎖もあるし慎重に行けば問題ありません。

ここを超えれば前劔は終了です。
次に平蔵の頭を越えて、

急斜面を下ります。

で、いよいよメインイベントのカニのタテバイです。

程よく列ができており、待ち時間に水分補給や撮影、ルートの確認をします。

劔岳が初めての同行者さんはドキドキ。
この山行前に実施した岩トレの成果が発揮されるのかこちらもドキドキ。
まずは先に私が登ります。2回目とあって余裕もありホールドもしっかり確認でき、登りながら周りの景色も楽しむことができました。
続いて友人も登ってきます。


怖い!って言い出すかと思ってましたが意外とすんなりと登ってきやがる(笑)でも最後の足がかりが見つからず、鎖を力まかせに強引によじ登って無事に通過。

これでひと安心です。あとは山頂まで登り上げるのみです。

7:20
剱岳、2999m登頂〜。


前回に続いて今回も快晴!
風も穏やかでこんな日に登れるなんて幸せ〜。
山頂からは夏に登った五竜岳から白馬岳の稜線、槍ヶ岳、穂高の峰々、薬師岳、黒部五郎そして富士山と今まで登ってきた山々がはっきり見えて感動しました。あ、薬師岳はまだ登ってませんね(笑)北アルプスのオールスターが勢ぞろいで華やかです。
山頂も人でごった返していて華やか!いや、賑やか!休憩する場所を見つけるのに難儀しましたが何とか適地を見つけて食べたかったラーメンを食す!久しぶりに食べるチキンラーメンめっちゃうんまい!

これで心身ともに大満足です。

天気も良いし、のんびりと1時間ほど過ごしました。

山頂はますます人が多くなっってきましたので下山の渋滞のこともあるしそろそろ出発しますか。
下りは登り以上に慎重に。
案の定、カニのヨコバイで渋滞が発生してしばらく待ちます。

これで集中力が切れないように再出発時にハッパをかけます。

あとはゆっくりと楽しみながら下っていきます。
途中で結構休憩を取ったので下山に時間がかかってしまったけど無事に剣山荘に到着。

ここでヘルメットを返却してテント場へ向かいます。
途中、劔沢小屋に寄り再び逆さ劔を見に行きました。

風は昨日よりマシだったけどちょっぴり波紋があって綺麗に写されてなかった。でもいいね!
テント場へ帰ってきました。

今登って降りてきた剱岳を眺めながら簡単にランチタイム。

食べ終わるとそのままテントを撤収し、次の目的地である雷鳥沢のテント場へ向かいます。

サヨナラー剱岳、また来るよ!
しかしザックにはまだまだ食料やお酒が入っているので結構重くてこの登り返しが相変わらずきつかったー。

御前小舎からは登りのルートとは違う新室堂乗越から下ることにしました。

このルートは初夏におすすめかも。チングルマの綿毛の群落がいたるところにあり、花の全盛期にはとても綺麗だろうなと想像できます。

御前小舎から眼下にはテンバが見えます。

今後は距離は長いが傾斜は緩いこの新室堂乗越か、距離は短いけど傾斜がきつい雷鳥坂か迷うところでございます。

さてテント場に到着しました。



遠くからだと混んでそうだったけど思いのほか良い場所に張れました。

設営が終わるとまずはビールを一気飲み!


そして昨夜に余ったワインも一気飲み!一気にアルコールが体に染み渡り。。。はぁ、癒されます。
相方さんは温泉に行くとのことなので一人でまったり飲み続けます。
ビールが足りなさそうだったのでロッジ立山連峰ロッジにビールを買いに走ります。

大切な1本をゲットしルンルン気分で石畳をテントまで下っていきますが、ホロ酔っていたのか調子に乗って石畳の端の高くなった所を歩くこと2、3歩。。。ガッツリと足を踏み外して水路に足を取られ見事に転倒。その衝撃でビール缶が弾け飲み口から噴水のようにビールが空高く舞い上がります。痛さのあまり石畳にひれ伏した私にはなす術もなく、ただじっと噴水のように噴き出すビールを眺めるだけでした。しばらくして体を起こしてみると膝と肘から出血。お気に入りのパンツに穴が空いちまったよ。被害はそれだけでは済んでおらず、カメラのレンズカバーのガラスが大破。幸いにもレンズには傷はいってなさそうだけど。。。若干レンズのフレームが歪んでいる???
ショックのあまりビールを買いに戻ることはせずトボトボとテントへ戻りました。
すっかりテンションが下がってしまいましたが素晴らしい景色で癒されました。

レンズカバーのヒビが写り込んでます。涙
さて、相方さんが温泉から戻ってきたので夕食とします。明日はのんびりと下山することになったのでダラダラと過ごしました。




こうして大充実の2日目が終了。
翌朝、のんびりと起床。といっても6時くらい。

この日の予定は温泉に入るだけなのでのんびーりと朝食と撤収作業し、11時くらいに出発。



相変わらず良い湯加減のみくりが池温泉で汗を流しさっぱり!





なるべく汗をかかないようにのんびりと室堂へ。そして立山駅に到着。
楽しかった今回の山行の話で盛り上がりあっという間に、大きな渋滞もなくスムーズに滋賀に帰還。
晩夏の山旅が終わりました。
【個人的備忘録】北アルプスの行きたい山・コース
この夏最後のアルプスは2年ぶりの剱岳 Vol.1
大山はなんて素敵な山なんだ! vol.2
大山はなんて素敵な山なんだ! vol.1
灼熱の伊吹山
北アルプス後立山連峰縦走 vol.5完
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北アルプス後立山連峰縦走 vol.5完
この記事へのコメント
劔でニアミスだった1up2downです(笑)
ブログを拝見して、改めて当時のことを思い出しています。
行動時間はお互いにズレていましたが、山頂往復の道中では、どこかですれ違っていたんでしょうね、きっと。
案外、上り専用か下り専用個所だったかもしれないですし、人で賑わう頂上だったかも。
どちらにしても、限りなく接近しながら、気づくことができずで残念でした。
雷鳥沢キャンプ場は、私も以前、劔沢から立山を経由しての帰りに一泊していますが、精も根も尽き果てて、なんとかキャンプ場にたどり着いたという記憶だけが強く残っています(汗)
そんな雷鳥沢キャンプ場でのRYOSUNさんの悲劇。
最後になって散々な目に遭ってしまいましたね。でも、ケガもそれほど大したこともなかったようで何よりです。
ちょっと不謹慎ですみません。
仮に私だったら、転んだ途端真っ先に周りを見渡して、こう呟いていたと思います。
「誰にも見られてなかったろうな」(笑)
ブログを拝見して、改めて当時のことを思い出しています。
行動時間はお互いにズレていましたが、山頂往復の道中では、どこかですれ違っていたんでしょうね、きっと。
案外、上り専用か下り専用個所だったかもしれないですし、人で賑わう頂上だったかも。
どちらにしても、限りなく接近しながら、気づくことができずで残念でした。
雷鳥沢キャンプ場は、私も以前、劔沢から立山を経由しての帰りに一泊していますが、精も根も尽き果てて、なんとかキャンプ場にたどり着いたという記憶だけが強く残っています(汗)
そんな雷鳥沢キャンプ場でのRYOSUNさんの悲劇。
最後になって散々な目に遭ってしまいましたね。でも、ケガもそれほど大したこともなかったようで何よりです。
ちょっと不謹慎ですみません。
仮に私だったら、転んだ途端真っ先に周りを見渡して、こう呟いていたと思います。
「誰にも見られてなかったろうな」(笑)
こんにちは^^
芸術的に吹き出すビールが何とも美しく、しかしそれを止めることができない絶望感もあってその瞬間は無の境地でしたよ。
コケて恥ずかしいというより買ってすぐの600円がー!!というほうが強かったです(笑)
来年あたり宴会登山行きましょうよ^^
岐阜、石川、福井あたりの避難小屋を案内してください!
芸術的に吹き出すビールが何とも美しく、しかしそれを止めることができない絶望感もあってその瞬間は無の境地でしたよ。
コケて恥ずかしいというより買ってすぐの600円がー!!というほうが強かったです(笑)
来年あたり宴会登山行きましょうよ^^
岐阜、石川、福井あたりの避難小屋を案内してください!